カンボジアでのBPO事業立ち上げ
2014年頃、上海での事業が円安の影響で苦戦する中、新たな活路を求めてカンボジアへ。**月額1000ドル(約12万円)という安月給**でBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業の立ち上げ支援に携わることになりました。
主な業務は、事業計画の策定や収支計画の立案、人材採用戦略の構築。現地スタッフの給与水準は、エントリークラスで月200ドル、中堅で500-600ドル、リーダークラスで1000ドル程度でした。
事業立ち上げの課題と挫折
しかし、創業者との価値観の違いや仕事への姿勢の違いが徐々に表面化。特に、週末に収支計画を作成するという約束を反故にされたことをきっかけに、半年で事業からの撤退を決意することになりました。
ASEANエリアの可能性
カンボジア滞在中、LCC(格安航空会社)を活用して周辺国への視察を積極的に行いました。50ドル程度で隣国に渡航できるという利点を活かし、タイ、ベトナム、ミャンマー、マレーシア、フィリピンなど、ASEAN各国の事業環境を調査。この経験が後のベトナムでの起業につながっていきます。
カンボジアから学んだ人生観
当時のカンボジアは「東南アジア最後の秘境」と呼ばれ、人口500万人程度の発展途上国でした。衛生環境や生活インフラは決して良いとは言えませんでしたが、そこで目にしたのは、経済的な豊かさとは異なる幸福の形でした。
平均月収200-250ドルという環境の中でも、人々、特に子どもたちは生き生きと暮らしていました。この経験は、私の価値観を大きく変え、現在の農業への転身にも影響を与えていると感じています。
