栗の木陰で喋っています。視界の中だけでイガ栗が100個ぐらいついていて、秋が待ち遠しい。ミョウガも勝手にはびこっていて(最初は誰かが植えたのかもしれないですけど)、こういうのを見つけると単純に嬉しいですね。8月です。夏です。午後2時半、これから畑仕事という時間帯ですが、暑いので木陰でひと喋りしてから動こうと思っています。
倒産シリーズ、まだ引きずっていました。ことの経緯と、今どう思っているか(つまり激怒しています)、まではもう喋りました。今日は「これからどうしていくことになるのか」の話です。「どうしていくか」じゃなくて「どうしていくことになるのか」。自分の意思でこの状況を作ったわけじゃないので、成り行きでこうなるな、という感覚の方が正直近いんですよね。もう3週間近く経っていて、現実に起きていることもそこそこ溜まってきたので、記録として残しておこうと思います。中長期の腹はもともと決まっているので、考えるというより、書いておく、に近い作業です。
で、まず農業の方から。1日2000円、いい時で3000円ぐらいの売り上げが立っています。ただこれは今の時期だけです。キュウリ、ナス、トマトがそこそこ売れる。販売農家としては本当に1年目で、累計でもまだ3万4万というレベルなので偉そうなことは言えないんですけど、物の動き、同業の農家さんの動き、全部が初体験でおもしろい。7月の上旬は「ナスがんがん売れるぜ、来年はナス増やすぜ」とか言っていたんですが、下旬になったら周りもわっとナスを出してきて、あっさり値下がりしました。僕は育苗を真面目にやっていたぶん出荷が早かっただけみたいですね。それより毎日採れるキュウリの方がよく売れます。JAさんいわく「もうピーク過ぎた」らしいので、みんな真夏はやらないんでしょうね。管理も楽な作物なんですけど。相手が基本的に高齢の方々なので、体力では僕に分がある、というのは間違いなくあります。
倒産させられた会社の仕事を、一人で回す3週間
本題です。今使っている器は、株式会社電源という、もともとIoTサービスをやろうとしていたスタートアップです。アプリを作ったりモノを作ったり、途中まではやったんですけど、コロナと相性が劇的に悪くて(資金調達してバンバンやっていたわけでもなかったので)一旦停止、そのまま完全に止めてしまった会社です。閉じずに放置して、毎年きちんと税務申告だけはしていました。その空っぽの器を引っ張り出してきて、営業活動をしている、というのが今の状態です。一人会社ですね。
正直、一人会社は見栄えが悪いらしくて、フリーランス新法みたいなやつだと一人会社はフリーランス扱いされるらしいんですよね。それがちょっと格好悪い。だから相性が良ければ、一人二人、三人ぐらい、社員と楽しく働ける環境が作れるならやってもいいかなとは思っています。でも今のところは器だけ持って一人で動いています。
倒産させられた会社から、当然のように僕個人に紐づいていた仕事があったので、それを引き継いで外に持って出た、という格好です。とあるウェブメディアの仕事で、これが規模はそこそこでかい。PVそのものはそんなに言うほどでもないんですが、テレビと連動しているので放送時にスパイクするし、その放送連動があるぶんメディアとしては着実に伸ばせている。そこにECサイトをくっつけ、宿泊施設の紹介サイトのシステムもくっつけ、と、5つぐらいのシステムが1つのドメインの下でまとめて動いている。まあまあの規模です。それを一人でご指名でいただいて、新しい会社の名義でやっています。
ただ、もともと5、6人のチームでやっていた仕事です。それを一人で。この3週間、本当に息をつく暇がなくて、運用も、デザインも、開発も、病気並みの働き方をしていました。宿泊サイトのシステムがリリースになって、リリース直後の「あれ、これ聞いてたのと違うぞ」みたいな対応もまだ残っているので、忙しいには忙しいんですけど、一山越えたので先週の後半あたりから少しだけ余裕が出て、溜まっていた別サイトの仕事に手をつけている、というのが現状です。
コスパが良すぎて、人に頼めないという罠
売り上げの規模で言うと、スポットの開発案件も込みで年間1000万ぐらいの仕事です。一人で全部こなせればそこそこいい数字なんですよね。でも問題はそこじゃない。このサイト自体は5年10年先まで続くとしても、それをずっと僕がお守りし続けるのか、という話は別問題じゃないですか。「AIの進化があれこれで、他の人に頼むことにしました」と言われたら、数ヶ月で終わる。それだけを受けているのは、個人としてはめちゃくちゃリスクなんですよね。
だから本来は新しい案件の仕込みに動かなきゃいけない。でもまだ3週間だから我慢しています。とはいえこれが続くようだと、金額を上げてもらうか、僕が利益を削って人に頼むか、のどちらかになります。ここがきつい。今のAIがある環境で僕がやる仕事のコスパが高すぎて、人に頼むと一気に3倍5倍のコストになります。「あとよろしく、お客さんと話して進めてね」と渡して、僕が2、30%のマージンを取る、みたいな構造ならいいんですけど、今もらっているお金だと外注した瞬間に消えます。暮らせないレベルじゃないけど、外注すると一瞬で消える。そうなると僕自身のメリットがなくなって「じゃあ僕辞めます」になってしまいます。要するにダブルバインドなんですよね。
じゃあどうするか。理想を言えば、ローカルの地場の会社のウェブサイトのお守りを、月3万円で20社。そういう環境が作れると超楽なんですけど。ただ、そのAIのコストがまた高い。これは不定期のAI話に譲りますけど、少しだけ触れておくと、クロードのSonnetがサブスクから外れていた時期に、大量の仕事をSonnetのままAPI課金で回していたら、その日だけで50ドル溶けました。これはと思って途中から節約モードです。今はOpusで回していて、まあまあ十分。今マックスプランで月100ドル課金していますけど、100で済むかどうか。(インスタやYouTubeで「副業してます」みたいな人をよく見かけますけど、あれは僕、マジで才能がなさそうなのでやらないです。TikTokとか、無理ですね。)
デザインもそうです。01デザイン、つまりゼロから作るのは僕、技術がないのでできない。どういうものを作ればいいかは定義できるんですけど、手を動かせない。AIもまだこの領域は全然ダメなので、デザインの外注費はどうしてもかかる。受けてくれる人が手近にいるだけありがたいんですけど、探すところから始めると、それはそれで結構な労力なんですよね。
で、農業の方はというと、来年は年間100万円までいきたい。今度から管理費がかかるぶん生産性が3倍ぐらいまで上がると思うし、今年マーケティングを進めたぶんを加味すれば、100はギリ目標に置けるかな、という感じです。着地は60万ぐらいかもしれないですけど。売り上げ粗利が300万ぐらいの状態になれば、自分の食料と、近隣に配ってお返しをもらう物々交換の世界も回せるので、サラリーマンの500万円ぐらいの生活はできると思うんですよね。ただ、ただですよ。そこまでいける感覚が今はまだない。だから農業一本に絞るのは、正直ちょっと厳しい気がしています。
整理すると、ITはライスワーク、農業はライフワークです。ITの方にビジョンはないです。やらなくていいならやらない。生活のためにやる仕事です。でも突然死のリスクがある。フリーランスの自立は依存先がたくさんあることだ、とよく言いますけど、今の僕の依存先は一つ二つに限られているので、新しい仕事も取っていかなきゃいけない。ただそれがAIと競合する領域でもあるから、むずいよなあと思いながら生きています。
ライフワークの方、農業を通じて社会全体に地道にプラス1していく、というところにはもう振り切っているので、たぶんこの状態が完成形なんだと思います。60歳になる頃には本当に農業だけにしているだろうし、その歳でITでガリガリ開発している自分は目指していない。いずれは専業農民、というのが近未来の展望です。加工にも手を出したいですね。「やってるやついるな」ぐらいに認識してもらえると、「加工品やろうよ」みたいな会話も生まれるかもしれないし。あんまり儲かるイメージはないですけど。そういうのは基本ローカルでやる話に見えて、でも僕は東京にもアクセスのある人間なので、東京でそういう企画が立てられたら、それはそれで面白いかもなと思ったりもします。
倒産させられちゃったけど、私は元気です、という状況です。どうせ生きるしかないので、できるだけやりたくないことをやらないようにして生きていきたいですね。
※この記事はポッドキャスト音声データを元にClaudeが書き起こし、編集したものです。

