不定期AIばなし0812

今日は誕生日でした。48歳です。もうこの歳になると誕生日だからどうっていう感じでもないんですけど、区切りとしては、そこそこ長く生きてきたなあと思いますね。で、面白いのが、一般的にはあと30年くらいは健康寿命があるらしいんですよ。30年ですよ。まだ結構いろいろできる時間ですよね。

僕の場合、最後に何をやっているかはもう決めてしまっているので、そこは動かないんですけど、そこに至るまでの30年でやれることは山ほどあるなと。たとえば農業を10年やった先に農家レストランをやるとか、引退される方の加工品の工場を引き継いで加工品をやるとか。まあ全部一例ですけど、そういうシナリオがまだいくつも枝分かれで残っているわけです。ゴールは決まっているのに、そこまでの道はまだ全然引けていない。ポジティブに捉えれば、そういうことなんだろうなと思いますね。

そんな誕生日なんですが、今日から僕、畑を離れています。ライジングサンロックフェスティバル参戦のためです。今は東京にいて、この後は新しいメインクライアントとの会食があるので1日早く入っている、と。明日は札幌に飛んで、明後日からフェス、来週の月曜に伊東まで戻る、という段取りで、1週間近く畑が留守になるわけですね。

もちろん計画された不在なので、出せるものは全部出してから来ました。特に枝豆がいい単価で買っていただけるようで、連日5000円超えの売上が立っています。昨日今日で18袋くらい捌けているスピード感で、これがずっと続くわけじゃないにしても、一つの閾値を超えたなという感触はありました。来年これを2倍3倍に作って売ると考えれば、月の売上ベースで10万円超えは見えてきました。設備や機械に投資して物量を増やして、技術を磨いて効率化して品質を上げて、とやっていけば、月10万、30万という売上は無理な数字じゃないなと、手触りとして確認できた感じです。

一方で心配もあります。1週間畑を空ければ草はぼうぼうになるし、小さいからと残してきたナスやキュウリは巨大化して、株の本体に負担がかかる。特にキュウリは一晩でびっくりするくらいでかくなるので、そっちはほぼ絶望的です。巨大化したキュウリはもうキュウリとしてではなく、青瓜として漬物にでもして自家消費するかな、と。水やりも僕がいなければ誰もやってくれないので、最悪、夏物はここで終わりでもいいくらいの気持ちで旅立ってきたんですけど、ありがたいことにこの1週間そこそこ雨が降るみたいなんですよね。日曜月曜あたりが降らないみたいなので一部はダメージを受けるでしょうけど、これは本当に助かったなという状況です。

AIべったりで働いてみて悩ましいこと

で、本題の不定期AIばなしです。今、僕は5〜6サイトを一人でリアル運用しているんですけど、ちょっと悩ましいことが起きていて、それと同時に、今のAI環境での限界値みたいなものがちょっと見えたかもしれない、という話をしておきたいんですよね。

まず悩ましいほう。MacBookに向かっている間、僕はひたすらAIに作業指示を出し続けています。たとえばサイトに不具合があって直さなきゃいけない、となったら、指示の文章を作ってAIに投げて、できたら確認する。これ自体は昔から変わらないんですけど、返ってくる速さが違うんですよ。人間のエンジニアに平日夜8時に出した指示なら、翌日か翌々日、塊が大きければ1週間後にアウトプットが来るのが普通でした。それがAIだと数十秒後に「ここまで進みました、次これをやっていいですか」と返ってくる。

しかもやり取りの粒度が細かい。「まずこの方針でいくので、このファイルを読みます、よろしいですか」「いいですよ」みたいな流度でずっと続くんです。だからデスクに座っている間じゅう、僕はAIに向かってイエス、イエス、あ、それちょっと待って、それってこういうことじゃないの、俺の理解合ってる、あ、そうだよね、じゃあ進めて──とずっと喋っているわけですね。要は、返事の速い部下が四六時中となりに座っていて、一問一答が途切れない状態です。切りがないんですよ。

今使っているのはClaudeのMaxプラン、月200ドルの個人サブスクとしては最強のやつです(B2B契約だとまた違うんでしょうけど)。数ヶ月前と違って、これだけ指示を出し続けてもトークンの上限に全然当たらない。クライアントには「実装の改善速度が早くなりましたね」と驚かれています。でもその速さの裏で、僕のリソースが丸ごと吸い込まれているんですよね。これはちょっとサステナブルじゃないので、どこかで線引きしたいなと思っています。

実際、この状態だとブログの更新もこのポッドキャストも順番が回ってこない。どこかでやめればいいんでしょうけど、一人になってちょうど1ヶ月経ったところなので、いっそ全開で回してみてどれくらいやれるのか、顧客の評価がどう出るのか、単価を上げてくださいという交渉ができる状態なのかできないのか、それを経験として取りにいく目的で、今あえてフルコミットしています。オフショア開発で積み上がってきた負の資産があるので、ある程度きれいにしてあげるべきだという判断もあって、良かれと思ってやっている、と。ただ、売上利益がないまま手を抜いてもしょうがないので、緩やかに営業して、月々でもスポットでも、100万200万みたいな仕事を差し込んでバランスを取るほうがいいかなとは思っていますね。

AIは破壊的だけど、全部は破壊しない

で、これを逆側から見ると、もう一つ見えたものがあります。僕がこれだけAIべったりで指示を出し続けても、出せるアウトプットは「こんなもんか」というラインが見えた、ということです。

もちろん僕より技術力のあるエンジニアが、もっとAIネイティブな指示を書いて、ファイルの置き場やデプロイプロセスや命名規則の最適化をきっちりやれば、2倍くらいは早いのかもしれません。でも、そんなもんだと思うんですよね。個人が遊びで作るシステムなら「もっと自由にやって」というメタな指示が出せるので、もっと速くなるはずです。ただ受託は違います。影響範囲のでかいサイトを触る前提だと、雑にやらないで慎重にやってください、本番環境のSLAは99.999%を目指してください、という縛りを置いて作業してもらうしかない。すると、AIの中でもチェックプロセスが何重にも走るわけです。

結果、本当に小さなUI変更、アイコンを差し替えましょうくらいのことでも30分はかかる。データベースの読み書きとか、別環境から情報を取ってきて表示する、という粒度になると半日近くかかったりします。逆に言えば、これくらいはできます。僕は経営者をやっていた頃の感覚だと単価150万、200万という世界にいましたけど、今はほぼ一人で、AIがなかった時代のエンジニア80万〜100万くらいの仕事はもうできていると思うんですよね。

そうすると、じゃあもっと大規模な開発をやるとどうなるか。結局、僕みたいなレベルの人間を3人4人配置することになります。時間も、システム1本リリースまで3ヶ月──ここは前提の打ち合わせが端折れたりデバッグをAIに任せられたりで、だいぶ短縮できる気はします。でもスピード感を持たせようとすると、今の計算だとシステム1本1000万みたいな構造からは逃れられていないな、と思うんですよ。まあ僕はそこで収入を得る立場なので、逃れなくていいんですけど。

AIは破壊的だなと今も思っています。企画者や経営者のレイヤーの人が、自然言語で指示してシステムを作れるようになりました。これは革命的です。でも、じゃあその人たちがどれだけべったりAIと喋っていられるかというと、それは疑問なんですよね。だから「エンジニア大ピンチ」という空気が今すごく強いですけど、案外そうならないんじゃないかと、自分でガリガリやっていて思い始めています。むしろ破壊のインパクトは、エンジニアリング領域よりも事務系の業務のほうに大きく行くのかもしれない。そっちの効率化のほうが劇的で、そっちのほうがきついかもしれないな、と。

まあ、録音環境のテストも兼ねて喋ってみた回なので、結論はこのへんで置いておきます。フルコミの実験がどう転ぶかは、また畑から戻ってきてからですね。

※この記事はポッドキャスト音声データを元にClaudeが書き起こし、編集したものです。

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