単一の絶対値にはあまり意味がないよねという話

どうも。数字に強いとは言えませんが、一般的よりは多少強めです。はにまです。

時事ネタはあまり扱うつもりはないのですが、今回ずっとストレスだったコロナ感染者数の発表の数字。
これがグラフストックさんのおかげで意味のある数字として入ってきたので、ファクトの把握時は1個の絶対値に意味がないことが多いよね、というビジネス数字を見るときにも使える話を駄文にて少々。

毎日の感染者数発表

僕を含む多くの人にとって、↓の見出しがデイリーで入手できる情報の殆どだと思います。

https://this.kiji.is/624138896084943969?c=113147194022725109

この毎日の発表にずっと違和感&ストレスでした。

なぜかというと、絶対値だけしか無いからなんですよね。
多いのか少ないのかわからんやん。っていう。
まあこれだけの情報でも大体は、前日やここ数日の数字より増えてるな、であったり、アメリカに比べたら全然少ないな、とか比較対象は記憶の中に持っていますので、多少の意味はある情報とも言えます。

が、やはりこれだけでは情報として意味が薄いと言わざるを得ません。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ

もはやかなり有名なサイトとなっているかと思いますが、ジャッグジャパンさんがいち早く公開したこちらのサイト。

都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ
日本国内の新型コロナウイルス感染者を、ほぼリアルタイムに地図上にプロットして可視化する高機能ダッシュボードです。

こちらのサイトは生データを加工してまとめてくれているので、情報量としては全量があるし、しっかりしたリテラシーを持っていればこちらから意味のある情報を沢山取れます。

僕は小さな会社の意思決定を担う立場なので、出社規制に関する決定を行う材料としてほとんど毎日見ていました。
過去形にしたのは、現在緊急事態宣言の下に判断を行うという状況に発展しているため、この宣言が解除されるまでは判断材料としてのデータが一切不要になっているという意味です。

違和感は残る

緊急事態宣言が出た結果、判断に数字が不要になっている現在ですが、まだまだ違和感がすごいんですよね。
指数関数的な増加は押さえられているように見えるものの、右肩上がりのトレンドで感染者数は増えているし、定性的情報として医療崩壊が近く起こりそうで大変だ、というのもわかっています。
が、米国の状況をみるに、油断してはいけないがまだまだ持ちこたえている、と思うのが普通だと思います。

ここで人口と感染者数の関係、というのも見たほうが良いと思います。=感染者率
アメリカ=3.28億人に対し感染者数70万人超(0418現在)=0.21%
日本=1.2億人に対し感染者数1万人(同上)=0.008%
感染者率は2.5倍、アメリカのほうが高い、となります。

ほら、日本人頑張ってるね。政策がうまく機能してるみたいですね。と思ったら大間違いでなんですよね。
ここでは割愛しますが、ジャッグジャパンさんのサイトでは検査数や死亡数、死者の属性などのデータも出ているのでご興味あれば掘ってみてください。

なお、中国の公式発表は
13億人に対し感染者数8万人超=0.006%
なわけですが、まあ、これはちょっと信用度が低いかな。そういうこともあります。笑

検査数と感染確認数

一言で言えば作戦の違いということのようです。
日本=医療崩壊を防ぐためピークをおさえ長引かせる作戦
他国=とにかく感染状態を確認しに行って状況把握し、対策する作戦?かな?

一旦そういうことだとしましょう。そういうことだとしたときに、下記グラフ。

図表:グラフストック

象徴的なのは
 6日月曜日
  検査数356
  新規感染者数100弱
 13日月曜日
  検査数250
  新規感染者数100弱
こう見てみると理由はよくわからないですが、事態が悪化している13日のほうが検査数が少ないのがよくわからんな=デイリーの新規感染者数だけ見てても意味ないな。ということが言えると思います。

ちなみに、土日は検査機関の動きが鈍るため、月曜発表の新規感染者数は下がるらしいです。

とこれらの情報がセットで伝えられない限り、現状に対する正しい理解はできないことがわかったのではないでしょうか。

それにしてもなぜ13日は検査数が減ったのですかね。減ったのか、減らしたのか、わけあって減らさざるを得なかったのか、その「わけ」はなんなのか。
庶民で自分の生活のための活動を止められれない我々には、どうやら真実はわからなそうです。

ビジネスの場合

冒頭にも書いたとおり、これらの数字やファクトの見方の練習はビジネスシーンでもとても必要な要素だと思っています。
すごく簡略化した形ですが、例を書きます。

事業1
 売上10億
事業2
 売上2億
→これだけではどちらが優秀な事業なのかわかりません。

事業1
 売上10億
 営業利益0円
事業2
 売上2億
 営業利益3,000万円
→どうやら事業2のほうが良い事業でしょうか。

事業1 3年間累積
 売上100億
 営業利益20億
事業2 3年間累積
 売上6億
 営業利益9,000万円
→こうなるかもしれないと思って取り組むならばどちらに取り組むでしょうか。

この様に、1つの数字には意味がなく、別の数字や定性評価と組み合わせる必要を知っておくというか、反射的にこういった思考に到れる訓練をしておくとビジネスシーンでも、コロナ禍でも別の思考ができるよね。という話でした。

おしまい

日本の感染者数は本日現在で公表1万にをこえたところです。
が、上記をみるとゆうに3倍〜5倍は感染者がいるだろうなあ。。。と思います。
そのようななか、個人は圧倒的自粛を引き続き頑張るべきですが、政府や企業の思考、判断は本当に本当に難しい状況にあると思います。

小市民ができることは少ないですが、外出自粛と雇用の維持に最大限取り組みたいと思います。

ではまたー。

タイトルとURLをコピーしました